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あのスーパーカブがモデルチェンジだ!
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だいぶ前(6〜7年くらい前)になるが、ベトナムにスーパーカブの取材に行ったことがある。そのベトナムは、オートバイ一般のことをホンダというくらい、ホンダのスーパーカブ大国であった。通勤時間帯には、道幅いっぱいにスーパーカブがあふれ、壮観な眺めであった。
で、ハノイ近郊の新しいスーパーカブの工場へ行ったとき、近々新型が出るという話を聞いた。それがなんとインジェクションタイプ(従来のキャブレターに代わる電子制御燃料噴射システムでホンダはPGM-FIと呼んでいる)のもの。日本でもまだなのになぜ? と思った。答えは、ニセ物対策ということであった。つまり、インジェクションは、そう簡単に作れない(真似できない)だろうということでの対策であった(もちろん、性能も当然アップするが)。
そして、とうとう我が国のスーパーカブもインジェクションになった。当然ニセ物対策ではない。こちらは、排気ガス対策である。クリーンな排気ガスにするためインジェクションになったのである。さらに排気をよりきれいにするため、なんと触媒も装着された。
ということなのであるが、スペックを見てみると、出力が3.4馬力/7,000rpmとダウンしている。現行型は、4.0馬力であるから0.6馬力の減少で、ちょっと気になるところであるが、まあ、実用車であるし、実際の走行では、インジェクションで細かく燃料の量や混合比をコントロールするから、よりスムーズに走れるというので問題ないか。そして、寒冷時の始動性も格段によくなっているということである。ベトナムと違って、こちらはあくまでも排気ガスのクリーン化が目的なのである。
さらに、燃費ももっとよくなるのかと思っていたら、逆に少し悪くなっている。具体的には、現行の140km/リットルから110km/リットルに。もっとも、これはカタログ上のこと(30km/時定速走行時)であり、ゴーストップを繰り返す実際の走行条件では、燃料の量の最適化が細かくなされ、現在のスーパーカブより良い結果になっているそうである。
そう、燃料タンクも4.0リットルから3.4リットルへと小さくなっている。これはインジェクションのため燃料を加圧するポンプが燃料タンクの中に置かれたためである。まあ、もともととっても燃費のいいバイクであるから、それほど問題ではないと思うが。そして、気になる価格であるが、一番安いモデルでも消費税を入れると20万円を超えてしまった。
スーパーカブをオシャレにした、リトルカブも同じような変更がなされた。そして、今後次々と他の二輪車も排気ガス対策がなされるということである(既にインジェクション化しているものもある)。
外観では、クランクケースがブラック塗装になったのと、マフラーがプロテクターなしのツルンとしたデザインになった(掃除はしやすくなったと思う)くらいの変更。元々、変更のしようがないくらい完成されたデザインであるから、これはこれで正解だと思う。
ホンダの原点といえば、シビックでもなくF1でもなく、スーパーカブであると私は思っている。なにせ、生産累計が世界で5,300万台を超える(2006年12月末時点)乗り物生産台数世界一の記録を持ち、現在もその記録を日々更新し続けているのだから。スーパーカブのオーナーとして、個人的には、もう少し排気量を上げれば、クリーンなまま性能を落とさずにすむような気もしているのだが。これは、ホンダのせいではなく、そういう制度になっているところに問題があるのであるが(2,000ccのたった40分の1の大きさで、元々クリーンな4サイクルエンジンなのだからそんな厳しい規制は必要ないかもとも思う)。
(ライター/守屋 裕司)
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◇◆参考◇◆
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