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阿蘇の大草原に「本場イタリアの石窯ピザの店」を発見!
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梅雨の合間の好天に妻を誘ってドライブと洒落込んだ。小国町から阿蘇大観峰に向けてひた走り「どこか、行ったことのない面白い店はないかしらねえ」と妻。初夏の阿蘇高原に吹く風が群生したハナウドの白い花をゆらし、花粉の匂いを織り交ぜながら車窓に入ってきて心地よい。鼻歌まじりに走っていると、草原の中の三叉路に「そば街道南端入り口」という看板が目に入り左折。しばらくして、緑一色に染まった林の中に「溶岩石窯ピザ」という珍しい看板に「これは何だ?」と小さな流れに沿って寄ってみた。
「溶岩石窯ピザ轍」は古い土蔵作りで、店内に入ると1階はカウンターに焼きもの等が展示されたギャラリィー風。通された2階は10畳ほどの広さにテーブルが3つといったシンプルな作り。1階の駐車場側はウッドデッキのテラスになっていて、ここでも料理が頂けるようだ。
ピザなど滅多に食べないから何を注文していいやら。店主の「これは珍しいですよ」という言葉に「カルツォーネ(包み焼き)」と「チーズとトマト」にコーヒーを注文。
薄暗い、不思議な雰囲気の中でホウレンソウとチーズを包んで焼いた「カルツォーネ」を二つに割ってパクついた途端「何、コレッ?」と妻が声を上げる。モチモチとした生地の食感がよそでいただくものと全然違うというのだ。アッという間に食べてしまい、次が焼けるまでウッドデッキのテラスに移動すると、店の裏手にある石窯でピザを焼く店主の芦田さんと話すことができた。
店主は熊本市内で土木建築業を営む芦田謙哉さん(46歳)。数年前、阿蘇の林野16,500坪を購入(この広さは東京ドームがすっぽり入る広さだ)し、「男のロマン」で遊び場作りを始めたという。「平成17年春に築120年の土蔵を移築してギャラリーに改装、本場イタリアのピザを……と生地・ソース・チーズも本場から直接取り寄せ、窯も耐火煉瓦の代わりに阿蘇の溶岩を使った手作り」という土木屋ならではの業である。
テラスでは、キセキレイが近くで巣作りをしているらしく、餌を咥えては真上の屋根のヒサシに止まったり、玄関先のカエデの枝にシジュウカラが止まってしきりに鳴くので「いいですねえ、小鳥たちがいっぱいいて」と妻が言うと「ええ、玄関先の壺の中にシジュウカラの雛がいるんです」と古布で作った服がお似合いの奥様の久美子さんが説明してくれた。シジュウカラは長閑な鳴き声を披露してくれていたのではなくて、玄関先を歩き回る私たちを威嚇して鳴いていたのだ。小鳥の鳴き声と小川のせせらぎ、時折「ヒュルヒュルルル」とカジカ蛙の鳴き声も聞こえてくる。
敷地内に湧き出す天然の岩清水でたてたコーヒーを頂きながら、大自然の中で美味いものを味わい妻へのゴマすりも兼ねた有意義な? 一日が過ごせた満足感を1人ほくそえんでいたのは言うまでもない。
(大分県日田市在住・50代の昆虫少年/佐々木 茂美)
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◇◆「喫茶ぎゃらりー轍」DATA◇◆
住所:熊本県阿蘇市山田字茗ヶ原(そば街道)地内
電話:0967-48-6011
営業時間:11:00〜18:00
定休日:木曜日
<アクセス>
産交バス(旧国道内牧〜【黄川経由】〜小国方面 茗ヶ原バス停前)
大観望より車で約5分、そば街道南入口より3キロ、戸無のそばから大観望方面へ車で5分、南小国・内牧より約15分
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