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あの夏の“里帰り”の味を思い出す、農家レストラン
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子供の頃、夏休みになると群馬の田舎に遊びに行きました。朝目がさめると、おばあちゃんがかまどでご飯を炊いていたものです。東京に住んでいた私は、「かまど」が不思議でなりませんでした。かまどに薪をくべたがる孫を、おばあちゃんは何度も怒りました。
13日にアップされた小学館のネット雑誌『SooK』の中の『農家に棲む』で、南房総にある『百姓屋敷じろえむ』という農家レストランを取材しました。ここでは、いまも毎日おばあちゃんがかまどでご飯を炊いています。米を栽培しているのは息子の稲葉芳一さんです。
稲葉さんは昭和48年から無農薬による有機栽培で、米と野菜を作っています。米はおばあちゃんが炊き、野菜を使った料理は奥さんが作ります。息子が育てた農作物を、母と奥さんが料理して食べさせてくれるのが、じろえむのいちばんの魅力です。複雑なソースを使った料理は出てきませんが、おばあちゃんが作った漬物も、奥さんが調理したグリーンピースを甘く煮た料理も「しみじみうまいなあ」と感心させられます。
久しぶりに里帰りした孫のために、店屋物をとるのではなく、台所や縁側にあったジャガイモや玉ねぎを包丁で切ったり、鍋で茹でて作ってくれた、心のこもった料理の味がします。畑では季節の野菜を育てています。無農薬だからなのか、畑には虫やカエルなどの生き物がたくさんいました。
家の正面にある田んぼでは、こしひかりとひとめぼれを栽培しています。このような風景を子供の頃、毎年のように群馬の田舎で見ていました。現在、かまどがあった家は新築され、かまどでご飯を炊いてくれたおばあちゃんもいまはいません。だからかもしれませんが、じろえむに行くと、田舎に帰ったような気がします。料理だけでなく、土や植物の香り、田舎の古い家特有のにおいがとても好きです。
エアービーパルのこの原稿では、私の原体験のなかにあるじろえむの話を書かせていただきましたが、『SooK』では稲葉さんがなぜ有機栽培をはじめたのかといった、稲葉さんの原体験を紹介しています。
じろえむの風景も、料理写真も、きれいに撮れています。でも残念ながら、じろえむの空気と香りはネットではお伝えできません。
私と同じような原体験を持っている方は、ぜひ『SooK』を読んだ上で、この夏じろえむに“帰省”することをおすすめします。きっと心があたたまります。
(ライター/中島 茂信)
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◇◆百姓屋敷じろえむDATA◇◆
住所:千葉県南房総市山名2011
TEL:0470-36-3872
営業時間:10:00〜15:00
定休日:不定休
予約:完全予約制
HP:http://park12.wakwak.com/~jiroemu/index.html
☆小学館のネット雑誌『SooK』の『農家に棲む』002号の立ち読みコーナーで、「百姓屋敷じろえむ」の記事の一部を読むことができます。
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