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ちょっとまじめに考えたい特定外来生物被害防止法
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「ピピーッ! そこの人、飼い飽きたミドリガメを公園の池に放したら逮捕ですぞ!」
「こらーっ、生きているブラックバスを車で運んだら目的を問わず逮捕だあ!」
漫画の中の話ではありません。今年成立した「特定外来生物被害防止法」は、外国からやってきた生き物が日本の生態系や農林水産物、そして人間などに与える危害を防ぐための真剣な法律なのです。
とはいっても、外来生物なら何でも規制されるわけではありません。イヌやウマなどの家畜、セキセイインコなどのペット鳥類、そして観賞用の熱帯魚のほとんどなどは規制の対象外です。規制されるのは主に日本国内で自然繁殖が可能で、人間社会や自然環境に悪影響を及ぼすと判断された外国産の生物が「特定外来生物」に指定された場合です。
どの生き物が「特定外来生物」に指定されるかは、まだ未定。今年の暮れにかけて環境省諮問の専門委員会で議論されて決まります。
しかし、たとえば人に直接危害を与える恐れのあるカミツキガメや、沖縄などで貴重な固有動物に重大な被害を与えているマングースなどは最有力候補でしょう。自然界でタヌキやアナグマと競合・駆逐する北米産のアライグマや、ニホンザルとの雑種化で遺伝子汚染を引き起こすタイワンザルも問題視されています。
「特定外来生物」に指定された生き物は輸入や売買・譲渡ができなくなり、政府(主務大臣)の許可を得た者が、指定された方法で飼う以外の飼育は禁止されます。
「え? じゃあ私がいま飼っているミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)が指定されたら処分しなくちゃならないの?」と心配された方、ご安心を。法律による指定の以前から飼育されていた個体は、逃げ出せないようにきちんと管理できる状態であれば飼い続けてよいのです。ただし繁殖させることは禁止ですし、飼いきれなくなったからといって野外に放したら「お縄」ですから気をつけてくださいね。
外来生物問題の代表選手のブラックバス(オオクチバス&コクチバス)やブルーギルについても同じ。指定されれば飼育や生きたままの輸送が禁止されます。これは川や湖に勝手に持ち込み放すことを防止するためです。
また、現在は自治体や民間を中心に行われているバスなどの駆除活動ですが、指定された場合は政府の大規模な駆除事業の対象になります。
一方、既にバスが存在している湖などでは、バスを釣った直後にその場で放す「キャッチ&リリース」は規制の対象外です。ただし新潟県のように、県レベルでバスのキャッチ&リリースを禁止・処罰の対象としている地域の規則は変わりませんから誤解のないように。
…と、ここまで解説しましたが、じつは、このブラックバス(とくにオオクチバス)を「特定外来生物」にするかどうかで今、環境省が揺れています。環境省としては指定したくても、釣り業界を中心とする人々からの反対の声が大きいからです。でも、もしブラックバスが指定されなければ、この法律の意義が根本から崩れてしまうのも事実。いったいどうなるのでしょう。
このブラックバスの指定を巡る問題を検討する公開シンポジウムが、来たる9月25日、東京は池袋の立教大学キャンパスで行われます(入場無料・事前申し込み不要)。主催は生物多様性研究会と立教大学ウェルネス研究所。基調講演は元日本テレビキャスターの櫻井よしこさん。パネリストの中にはBE-PAL4月号の「月刊雑魚釣りニュース」に登場したUFJ総合研究所の有路昌彦さんや、今回の法律に非常に詳しいWWF-J(世界自然保護基金ジャパン)の草刈秀紀さんらも。
バスの野放しを心配する人も、バスの規制が心配な人も、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(ライター/多田 実)
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◇◆第4回公開シンポジウム 岐路に立つブラックバス問題◇◆
日時/2004年9月25日(土)、13時〜17時
場所/立教大学池袋キャンパス7号館1階・7102教室
入場料/無料(申し込み不要)
問い合わせ/立教大学ウエルネス研究所、濁川研究室
E-mail:nigo@rikkyo.ac.jp
Tel:048-471-7353、0493-62-7066
生物多様性研究会 事務局:石塚義隆
E-mail:smoc3@tokyo.email.ne.jp
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