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「桃太郎の桃」ってホントにあるの!?
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突然ですが、紙と鉛筆を用意し、「桃」の実の絵を描いて下さい。……さて、どんな絵ができたでしょうか? 十中八九の人が、先っちょがつんと尖がった桃の絵を描いたのでは。でも、実際にそんな桃、見たことありますか? 桃がおいしいこの季節、果物屋さんなどで見かける桃の中に、そんな桃はまず見当たらない。ではなぜ、桃と言って連想するのは先の尖った桃なのか。
きっかけは、先日訪れた淡路島の伊弉諾神宮で桃の実を模った可愛らしいお守りを発見したことにある。同宮が祀る伊弉諾命(イザナギノミコト)が黄泉の国に入り込んだ時、追ってきた鬼達に桃の実を投げつけて撃退したという故事が『古事記』に記されていることから、同宮では桃のお守りを置いている。同じく『古事記』に書かれた故事が元になっているのが、ご存知「桃太郎」の物語だ。
伊弉諾命が投げつけたのも桃太郎が生まれてきたのも、林檎でも柿でもなく桃だった。なぜなら、桃は古来、邪気を祓う果物とされてきたからだ。これは中国の五行節に由来しているのだが、それ以外にも、昔の日本人が信じていた霊魂の形が先の尖った桃の形に似ていること、割った時の形状が女陰に似ていることなどから、古来、桃は特別な果物だったようだ。
それにしても桃型のお守りや桃太郎の絵本の桃、中国の陶器や日本のお寺などの飾り瓦の桃、中華街の桃饅頭(壽桃)など、どれもビリケンの頭みたいに先が尖がっている。子供の頃に読んだ桃太郎に始まり、いつの間にか先の尖った桃のイメージが頭にすり込まれ、多くの人が見たこともない形の桃をつい描いてしまうのだろう。
しかしそんな桃、ホントにあるのか? 調べてみたら、あった、あった! 明治期に中国から伝来した天津水蜜桃という品種で、確かに先が尖っている。現在市販されている各品種の基礎となった品種のひとつだが、今では一部施設に残るのみで、一般的には滅多にお目にかかれる代物ではない。
ところが、そんなレア品種を福島県の「四季の里」で発見! 平成10年に3本の苗木を植えて以来、ここでは毎年夏になると天津水蜜桃が見事に実る。今年もそろそろ実が赤くなり始めた頃。広大な敷地にハーブ園や水車小屋などが点在する四季の里は、自然を身近に感じながら農産物を見たり味わったりすることができるレジャー・スポットだ。
幻ではなかった「桃太郎の桃」の観察ついでに、花と緑を満喫してみては? ちなみにこの天津水蜜桃、食用に栽培しているわけではないのでお味は??? 甘くて柔らかい桃に慣れている現代日本人にはおいしくないようで。
(ライター/平松温子)
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◇◆四季の里◇◆
住所:福島県福島市荒井字上鷺西1-1
電話:024-593-0101
開園時間:9:00〜21:00
URL: http://www.f-shikinosato.com/
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