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宮古島でマグロの陸上養殖を見た!
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世界最大のマグロ消費国である日本は、マグロの捕獲だけでなくその保護や養殖についても世界に先駆けて研究を続けてきた。1970年、当時の水産庁がマグロ養殖プロジェクトを打ち出して以来36年。ついに2006年の6月には近畿大学が世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した。しかし、この養殖にも問題は残る。
海面養殖(海の中にいけすをつくって養殖する方法)ではマグロが食べ残した餌や糞が海底に落ちて、ヘドロになってしまう。海を汚染してしまうのだ。
もちろん陸上養殖(水槽で養殖する方法)も世界中で試されているが、コストが非常にかかり、事業として成功させるのはなかなか難しい。残念ながらマグロの陸上完全養殖は、今のところ成功例がないそうだ。
そのマグロの陸上養殖の研究と観光施設を兼ねた施設が『マグロ回遊館ラボタ』。今年の4月17日、沖縄県宮古島市平良にオープンした。研究コストを観光収入でまかなうことができ、観光施設の少ない宮古島の地域活性化にも繋がるのではないかと一石二鳥が期待されている。
『ラボタ』とは、La-BOTA=Land-Based Organic Tuna Aquacultureの略。陸上有機マグロ水産事業の意味だ。
普通の水族館といちばん違うのは「水産」という視点が大きくかかわっていることだ。ここでは観賞用の美しい熱帯魚を見せるだけでなく、「食べて美味しい魚」を展示して、味の評価をしたり、水族館内のパーラーでその魚を食べることができる。
もちろん巨大な水槽にはマグロがガンガン泳いでいる。直径20m、深さ5mのドーナツ型のメーン水槽は循環型浄化システムを採用。汚れた海水を濾過、浄化して再利用する。物理濾過だけでなく、生物濾過(善玉バクテリアが汚れた海水を奇麗にしてくれる)を利用するなど、様々な工夫で省コストを実現しているそうだ。
陸上の循環型水槽のメリットは、海を汚さないことだけではない。マグロの完全管理ができることも大きな利点だ。そのためマグロの身質がよく、くさみのないおいしい刺身ができるという結果がでている。
また、通常の養殖では病気対策として抗生物質を与えることが問題視されているが、ラボタでは、人の健康を維持する目的で作られた、天然のベーターグルカンを使用する事で、マグロの免疫力を高めて病気になるのを防ぎ、抗生物質などの薬品を必要とせず美味しく安全なマグロに成長させられるという。
現在、ラボタの水槽には約60匹のマグロが泳いでいる。ここで育った親マグロが安定的に産卵するようになれば、海にマグロを獲りにいかなくても良い時代がくるかもしれない。台風等の気象条件が厳しい宮古島で、安心かつ安定的な漁業が育つ期待は大きい。一番大切な海を汚さずにできる『陸上完全養殖』が軌道に乗ることを祈りたい。
(写真家/古谷 千佳子)
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◇◆DATA◇◆
『マグロ回遊館ラボタ』
住所:沖縄県宮古島市平良字西原539-1
電話:0980-73-3398
入場料: 大人1300円、中学生以下800円
※修学旅行生等学校施設には、かなりの割引をしてくれるようです。
HP:http://www.la-bota.com/tizu.htm
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