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これはおもしろい! アナジャコの筆釣り


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 ここは千葉県北西部を流れる川の河口。都市部を流れ東京湾へと注ぐこの川には、様々な生物が棲んでいます。最も有名なのは、これから釣りのシーズンを迎えるハゼ(マハゼ)ですが、小さいながらアサリもたくさんいます。そして今回のターゲットであるアナジャコも、もちろんたくさん棲んでいます。アナジャコはシャコの名前が付いていますが、いわゆる寿司ネタになるシャコよりもヤドカリに近い仲間です。ハサミ脚は不完全鉗と呼ばれるもので、不動指(下の爪)が短く目立たないのが特徴です。

 アナジャコは干潟の砂泥底に巣孔を掘って棲んでいます。潮が引いたら適当な場所の表面の泥を掘ってみましょう。深さは10cmも掘れば十分です。親指がすっぽり入るくらいの太さで、内面がつるつるでなめらかな垂直の穴が開いていれば、それが巣孔です。
 穴が見つかったら、そこに筆を差し込みます。筆は5〜6本用意すると一度にたくさんの穴を探れます。ただし1本だけでも十分に釣れるので、準備できただけ使えばよいでしょう。さて筆を穴に差し込んでからは人によってテクニックに違いがあるようです。一般的なのは筆を半分くらい差し込んだら、あとは当たりが来るのを待つ方法です。筆を侵入者と勘違いしたアナジャコは、巣孔から筆を押し出そうとします。このとき筆は持ち上がりますから、当たりが分かるわけです。

 ところで私の場合は、ただ待っているだけでは物足りないので誘いをかけます。差し込んだ筆を小刻みに揺さぶることで、アナジャコをおびき出すのです。この方法だとやる気のあるアナジャコはすぐに筆にしがみついて来ます。このとき「ガツガツ」とした当たりが指先にダイレクトに伝わるので、面白さ倍増です。そこからはアナジャコとの力比べです。といっても筆の引っ張り合いではなく、押し合いです。アナジャコは筆を巣孔の中に引きずり込むわけではなく、外に追い出そうとするので、筆でアナジャコを押しながらも、時々力を緩めて少しずつ筆を抜いていくのです。こうすることで徐々に入り口へとおびき出します。

 筆の毛が半分ほど出たら、アナジャコはすぐそこにいます。しかしそのまま抜きあげても付いてきません。アナジャコは筆の毛を挟んでいるわけではないからです。そこで毛の隙間にハサミが見えたら、人差し指で筆の毛ごと巣孔の壁にハサミを押さえつけてしまいましょう。こうなればアナジャコは逃げることができません。あとはもう片方の手で巣孔を少しずつ崩し捕まえます。ハサミをつまんでそのまま抜きあげると、すぐに自切してしまうので、必ずもう一方の手で体を捕まえることが肝心です。

 アナジャコ釣りのシーズンは気温が高い季節です。もうしばらくは楽しめますから、今度の週末にでも出かけてみてはいかがでしょうか。アナジャコの分布は北海道から九州までと広範囲です。河口干潟があればアナジャコはきっといるはずです。筆を使ってのアナジャコ釣りは、熱くなること間違いなしですよ。ちなみに今回のアナジャコはおいしくいただきました

(カメラマン/松沢 陽士)



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