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安価なスキャナーでマクロ撮影ができること知っていますか?


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 秋を迎えて、今夏の採集成果を報告する準備に追われる時期になりました。実体顕微鏡を覗きながら我がコレクションに新たな種が加わる期待を胸にした同定作業は楽しいものですが、微小種の同定はなかなか難しいものです。デジタル時代になって、高価な顕微鏡撮影装置も使わず、顕微鏡の接眼レンズにコンパクトカメラを押し付けただけで撮影できることを知って以来、微小昆虫の頭部を撮影し、分野の専門家に写真をメールで送っての同定依頼も可能になって「便利な世の中になったものだ」と思っていた矢先に更なる新たな知恵を授かりました。

 先日我が家を訪れた虫屋仲間が「養老孟司先生が最近『デジタル昆虫図鑑』という本を出されたが、何でもスキャナーで昆虫写真を撮っているそうだ」というのです。「いつも目の前にあるスキャナーで標本撮影ができるなんて……」と半信半疑で早速試してみました。

 私の使っているスキャナーはエプソンのA-850という4万円くらいの安価な複合機。標本が壊れないように厚みに応じてメモ紙(養老さんは文庫本を使用)をガラス板の左右に置き、その間に標本をガラス板に背中を向けて置きます。そして、プロフェッショナルモードでスキャンの範囲を指定して実行するという簡単な操作。体長22mmのタテジマカミキリでは何と上翅の毛までくっきりと撮れました。被写界深度も十分です。
 それから体長19mmのベニツチカメムシ11mmのアイヌコブスジコガネ、14mmのマツモムシ、12mmのヒメアメンボ、6mmのクリシギゾウムシと試してみましが、いずれも満足できる結果でした。これまで、マクロ撮影というと、顕微鏡の光源を畳の上に引っ張り出し、三脚にマクロレンズを付けたカメラで撮影していました。そんな労力を一切使わずに体長10mm前後から20mm前後の標本写真が完璧に撮れる。まさに「目からウロコ」の出来事でした。

 昆虫標本以外にも、道端に生えているエノコログサやイノコヅチ、ヌスビトハギ、モミジの葉っぱも撮ってみたら、これらも完璧。これまで私だけが知らなかったのかも知れませんが、使い方は人それぞれ違うと思います。これをヒントにスキャナーの便利な使い方を探求してみたらいかがでしょう。

(大分県日田市在住・昆虫ライター/佐々木 茂美)



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