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屋久島のゴヨウマツを守る調査に参加しませんか
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ヤクタネゴヨウ。漢字にすると「屋久種子五葉」。これは、屋久島と種子島にしか自生していない五葉松(ゴヨウマツ)の名前です。このヤクスギ(屋久杉)に負けずとも劣らない巨木に生長する五葉松が、今絶滅の危機に瀕しています。そして、その森林生態系の大事な一員を守ろうとしている人たちがいます。
「悶々としたもの同士の出会いがきっかけでした。」と「屋久島・ヤクタネゴヨウ調査隊」(通称 ヤッタネ!調査隊)隊長の手塚賢至さん。10年前、画家の手塚さんは描いていたヤクタネゴヨウが、日に日に枯れていくのを目の当たりにし、どうしたら良いかと悩んでいたそうです。その時、偶然に出会ったのが九州大学の大学院生だった金谷整一さん。それは、屋久島でヤクタネゴヨウの研究をしていた金谷さんが開いた、屋久島の自然を島の人に、知ってもらうための講演会の打ち上げの時でした。ヤクタネゴヨウを心配していた手塚さんと、「一人で研究しているだけではダメだ」と思っていた金谷さんは意気投合。固い決意を持って、1999年、「ヤクタネゴヨウ調査隊」は立ち上あがりました。
現在、ヤクタネゴヨウは環境省レッドデータブックの絶滅危惧IB類に指定されていますが、実際の状況はあまりわかっていませんでした。そのため、始まったのが一本一本の木の戸籍を作る「全木調査」。調査隊が屋久島で1ヶ月に1回行ってきた調査で、現在、約1200本のヤクタネゴヨウの状況を把握。活動が進むにつれ、林野庁や鹿児島県、(独)森林総合研究所とも協働し、様々な調査や会議、啓蒙活動が行われてきました。今年の4月にはその活動が認められ、朝日新聞社第8回「明日への環境賞」という賞が授与されました。
素人の手塚さん達にとって、分布位置を記録するための測量、胸高直径や樹高の測定等、全て初めての作業。しかし何より苦労したことは、ヤクタネゴヨウが「こんな所を登れるのか?」というような急斜面に自生していることで、それは今も変わらないそうです。手塚さんの奥さんで、調査隊の事務局長の田津子さんが「調査を始めて腕が強くなった」とおっしゃっていた意味がわかったのは、私が実際にヤクタネゴヨウを見に行った時でした。
他の木からとびぬけて大きいヤクタネゴヨウの巨木や、白骨化した枯死木は県道からも見られます。しかし、そこにたどり着くまでには、一番近いところでも県道から急斜面の崖をよじ登って20分。とにかく手で草木の根っこをつかみ、必死に身体を持ち上げ、ヤクタネゴヨウに辿り付いた時はクタクタで汗だく。大きなヤクタネゴヨウを見た喜びより、もっと大変な場所で調査する調査隊に頭が下がる思いでいっぱいになりました。
さて、ヤクタネゴヨウが減少している原因ですが、1つは昔、材として乱獲されたため。そして現在、種子島では、マツの伝染病のマツ材線虫病による被害が深刻化しています。近年はマツ材線虫病が広がらないように、枯れたマツを伐採し、山から運び出す作業も始められています。屋久島でも様々な要因で、本数が減り、受粉機会の減少や近親交配のため、種の発芽率が悪いこともわかってきました。現在、(独)森林総合研究所の研究員になった金谷さんは生態調査や遺伝子の分析を継続して調査しています。
手塚さんは「このような保全活動は、気持ちがあれば素人でもできること、そして官学民の協力が必要不可欠なことを多くの人に伝えたい。」金谷さんは「自生での保全と共に、将来は栽培したヤクタネゴヨウを地域の特産材として活かしていきたい。ヤクタネゴヨウに興味のある人は個人で活動するのではなく、是非、一緒に活動してほしい。」とヤクタネゴヨウに魅了され、地道な努力を重ねてきたお二人は、自信さえも感じる、強い眼差しで話して下さいました。
ヤクタネゴヨウに出会いたい方、目の前の何かを助けたいけれど一歩を踏み出せない方、是非、調査に参加してみて下さい。観光では味わえない、屋久島の自然と人の魅力に、きっと力をもらえるはずです。
(新米母さんライター/半谷 美野子)
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◇◆ヤクタネゴヨウ情報◇◆
★屋久島・ヤクタネゴヨウ調査隊
〒891-4203 鹿児島県熊毛郡上屋久町一湊白川山
Tel:0997-44-2965
E-mail:yattanepinus8954@festa.ocn.ne.jp
Blog:http://island.geocities.yahoo.co.jp/gl/yattanechousatai
★ヤクタネゴヨウ保全の会(種子島)
〒891-3221 鹿児島県西之表市伊関1115
Tel:0997-28-0240
E-mail:hiromin8282@yahoo.co.jp
★金谷さんが編集し、手塚さんも一部執筆したヤクタネゴヨウについて解説されている著書。
『屋久島の森のすがた 「生命の島」の森林生態学』
(金谷整一/編 吉丸博志/編、文一総合出版、税込 2625円)
<参考サイト>
朝日新聞社「明日への環境賞」
独立行政法人 森林総合研究所
九州森林管理局
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