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秋の住宅地のお散歩自然観察

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 関東地方平野部の住宅地でも晩秋というより、初冬の雰囲気が濃くなってきた。盛夏にはあれほど元気よく咲き誇って、暑さをことさら強調していたサルスベリの花も見かけなくなり、ヒガンバナの花も一瞬で終わってしまって、お散歩自然観察もなんとなく物足りない季節になってきた。

 秋が始まり、歩き出して最初に気がついたのは、公園の外側の傾斜地に茂っているススキに穂が出ていることだった、草いきれの夏には、「硬そうな草が大量に生えてるな、この暑さで、あの茂みの中には、金輪際入りたくないものだ」などと勝手なことを思っていたのだが、こうして遠くから眺めてみると、案外いい雰囲気がするものだ、さらに、十五夜お月様と月見団子(賞味期限改竄の観光地土産の団子はいけません)でもあればさらに雰囲気は良くなるだろう、などと手前勝手なことを考えた。

 ん? ちょっと待て、ススキがあるならばきっといるはずのイチモンジセセリがまだどこかにいるかもしれない、と思うまもなく、簡単にみつけました、イチモンジセセリ、セセリチョウの仲間ではもっとも普通に見られる種類の一つで、だれでも一度や二度は見たことがあるだろう。「セセリチョウの仲間はホントに蝶なの?」と、よく他人に尋ねられるけど、日本では一応、蝶の仲間に入っています。
 英語では、butterfly(蝶)moth(蛾)の他に、skipper(セセリチョウの仲間)というふうに区別してるみたいだけど、なあに、英語圏のヒトでも昆虫に興味のないヒトは、やっぱりセセリチョウのことを蛾だとおもっているんだろうな。

 そんなイチモンジセセリでも、細かく観察するといろいろと面白くて楽しいことが出てくるけど、それは割愛して、ススキがあるなら、もしかしたら? と思ってトノサマバッタを探してみたら、やっとの思いで、一個体だけ見つけることができました。それにしても上手に隠れるものだ、危うく見逃すところだったぜ、などと、またまた身勝手なことを考えた。
 このトノサマバッタ、ススキの葉が大好物で、他に柔らかくて美味しそうな植物がいっぱいあっても、わざわざ堅いススキの葉を選んで食べる頑健なヤツだ。といっても外敵は数多いので、こんな保護色をしているのだろう。

 さて、お散歩も終わりかけだけど、ススキとかセセリチョウとか、ちょい地味目な話になったので、口直しにコムラサキシキブの実でも見てくださいね。

(さすらいのナチュラリスト/むいむい西田コージ)



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