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田舎の100円ショップ『農産物直売所』巡り
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BE-PAL本誌で『ゲンキな田舎!』を担当している、ビーパル総研主任研究員の鹿熊勤(かくまつとむ)です。ここ数年、農産物直売所の魅力にすっかりはまり、個人ブログ内に『直売所マニアックス』という連載コーナーまで作ってしまいました。
ご存知の方も多いと思いますが、農産物直売所とは農家が自分の野菜や自慢の漬物などを直接売る店のこと。規模は個人が家の前に出している小さな店から、スーパーマーケットかと思うような巨大な直売所までさまざまです。
最もおなじみなのは道の駅に併設されている直売所で、昔から良心市などと呼ばれてきた無人の販売所なども一種の直売所といえるでしょう。
これら農産物直売所は、この20年余りの間に急速に増え、今では全国に1万数千か所もあるそうです(あまりの増加速度に役所も実態を把握できていないよう)。
その人気の秘密をまとめると、ざっと次のような感じでしょうか。
(1)自分の商品の値段を自分で決めることができ、利益率が高い。
(2)工夫が当たればダイレクトに売り上げに結びつくという醍醐味がある。
(3)消費者の反応をじかに感じることができ、売り場に直接立つことで交流も楽しめる。
買う側にも多くの楽しみとメリットがあります。
(1)鮮度のよいものが手ごろな値段で買える。
(2)スーパーなどの流通ルートには乗らない珍しい伝統作物や山菜、加工品に出会える。あるいは、まだ全国デビューしていない新品種(試作品)などがひと足早く食べられる。つまり、食いしん坊には掘り出し物の宝庫。
(3)生産者と直接話ができ、料理法や地域の食文化までさまざまなことが聞けるのが面白い。
といっても、レベルは玉石混交。中にはがっかりするような直売所もありますが、品揃えは季節によっても変動するので、一度覗いてみただけで判断するのは早計です。
ひとつひとつの商品は非常に安く、100円から高くても500〜600円程度。私は田舎の100円ショップと呼んでいます。いまどき、1000円札1枚でこんなに充実した買い物が楽しめるところを、私はほかに知りません。
葉物や根菜が一年で最も多く出回る今は、直売所巡りに絶好のシーズンです。
毎月、取材のついでに3、4軒は覗いて帰るのですが、たとえば先日立ち寄った宮城県大崎市の『あ・ら・伊達な道の駅』の直売所は、ワタクシ的にはなかなかレベルの高い、素敵なお店でした。
買い物カゴが、プラスチックではなく、なんと地域の職人さんが作った竹カゴなのです。はじめは売り物だと思っていたのですが、商品を入れるためのショッピングバスケットなのでした。(もちろん、カゴそのものも売っています)
品揃えもユニーク。「川まつも」と書いてあったので何だろうと見たら、水草のバイカモでした。県によってはレッドリストにも入っている沈水植物ですが、あるところにはあるんですねえ。茹でておひたしにして食べるのだとか。
黒豆、青大豆はあちこちで見ますが「茶豆」と呼ばれる赤い大豆もありました。これは珍しい! と手に取って見ていたら「ずんだ餅にすっと、枝豆より青臭くなくておいしいよ」とおばさんが声をかけてきました。何分茹でて、砂糖はこれぐらい入れて…と、作り方まで親切に。こういう空気感がいいんですよ、直売所って。
そのうち、全国の道の駅の直売所を格付けした『ミチラン』なんていうのを出すかもしれませんので、そのときは皆さん、覆面調査にご協力をよろしく。
(ライター・ビーパル総研主任研究員/鹿熊 勤)
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