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今年もやって来たちゃっかりジョウビタキ
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冬場になると都会地の庭木にも飛来してくる渡り鳥のジョウビタキの姿が目につくようになりました。日田市内の我が家の庭にも時々現れては、ハナミズキの赤い実をついばむ姿がみられます。スズメの仲間ですが冬鳥のなかでは綺麗な小鳥で、赤みを帯びた腰と羽の白い斑紋ですぐそれとわかる鳥です。
このジョウビタキが日田市街地のど真ん中にある友人の家の庭に来ていて「なついている」というのです。以前、森の中の喫茶店でヤマガラが人の手から餌をついばむ話を報告しましたが、今回の話はそれに劣らぬ快挙? なのです。
ジョウビタキは冬になると中国やサハリン方面から飛んできて、春になると繁殖のために又帰って行きます。それが2年も続けて、同じ庭に現れるというのです。昨年の10月の終わり頃、日田市内の玉川町にある友人のプロパン屋さんの庭、といってもビルの壁に囲まれた猫の額ほどの庭なのです。植木は柿の木、栗の木、梅の木が1本ずつ、後は生垣のベニカナメが植わっている狭い庭です。
昨年の飛来は10月頃、ご主人が柿の木に止まった小鳥に餌をあげようとペットショップで買ったミルワームを玄関先に撒いていたら、おそるおそるついばんだそうです。それからというもの、味をしめた? ジョウビタキは、とうとう彼の手の上に置いたミルワームをついばむまでになったのです。
私が訪ねた頃には、ご主人が庭に面した食堂のカーテンを開けると、パタパタと羽音をたてて「餌をくれ」とせがむようになっていました。私が挑戦したら、3mほど先の柿の木の枝に止まってしばし逡巡していましたが、さっと飛んできて餌を咥えて枝先に戻って食べてします。こんな状況が3月の終わり頃まで続いて、ある日急に来なくなったのです。「とうとう帰って行ったねえ」と友人夫婦は淋しくなったと言っていました。
それが、先日「また、あの小鳥が帰って来た」と言うのです。行ってみると昨年と同じジョウビタキの雌でした。仕草も、餌をせがむ様子も同じ。「遠くから、よくも我が家まで迷わずに飛んできたもんだねえ」と感心しきりの友人夫婦。それにしても、渡り鳥が4m四方くらいの狭い庭に舞い戻ってくるとは信じられないことでした。楽して餌を捕る誘惑が1年間もこの小鳥の脳が覚えていたのかと感心しきりの出来事でした。
(大分県日田市在住・昆虫ライター/佐々木 茂美)
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