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西表からヨーロッパ。大旅行から帰ってきました


●3/8(土)、9(日)の2日間、大阪市のインテックス大阪にて「大阪アウトドアフェスティバル2008」が開催されます。「愛・地球博」で話題を呼んだ“マンモスの牙”も展示されます。
 ツレの誘いに乗り、しばらく日本を脱出することにした昨年春。食い意地の張ったふたりは旅の目的を「食い倒れ」とし、食べ物がおいしく、友だちがいる国へ行くことに決めました。

 まず向かったのは、南フランス。エクス・アン・プロヴァンスの郊外に家を借り、平日はマルシェへGO! プロヴァンス地方では毎日どこかの街で市が立ち、食料品を中心に新鮮で質のよいものを手に入れることができます。野菜や果物はもちろんのこと、卵やチーズ、オリーブ、パン、肉、野菜、ハーブ、香辛料などなど、地元の特産品がずらりとそろい、行くだけでわくわくします。ユーロ高に泣かされたこともあり、自炊を決め込んだ私たちは、あらゆる食材を試してはプロヴァンスの味覚を楽しむ日々です。

 週末待っているのは、ヴィッド・グルニエ巡り。“屋根裏一掃”という意味のヴィッド・グルニエは、地域を挙げて行う“のみの市”です。不要品を持ち寄り格安で売るのですが、私たちの狙いは調理器具や銀メッキのナイフやフォーク。ル・クルーゼの鍋やパスタパン、ムーランなど、日本だと値段の張る西洋料理の調理道具が、ほとんど“持ってけどろぼう価格”です。あとさき考えず、がらくたを買い込んでしまいました(フランスを出るとき、船便で日本に送った荷物はなんと125kg!)。

 さて、毎日が夏休みのような私たちの旅ですが、やはりヴァカンスも必要だということで、夏の3カ月はシシリー(シチリア島)に滞在することにしました。
 同じEU加盟国とはいえ、ここまで南下するとさすがに物価はこなれてきます。フランスでもワインの安さ、おいしさに驚きましたが、シシリーではさらに安い! ワインは八百屋さんで買うのですが、ステンレスのタンクから、市販のミネラルウォーターが入っていた空のペットボトル(1リットルか1.5リットルか2リットル)に詰めてくれます。オリーブオイルもそうです。地元のものは青いような香りがあって、翡翠のように美しく、味はオイルというよりオリーブの果汁! オリーブオイルのおいしさをはじめて知りました。

 シシリーではレストランに当たりはずれがなく、どこも高くなくとびきりおいしいのがうれしいことです。しかし現地の食事の醍醐味は、一般家庭の“マンマの味”でしょう。シシリー人の人なつっこさに加え、私たちがいた街では日本人が珍しいこともあり、知り合いが増えるたびに食事に招待されました。そしてたくさんの家庭の味を身につけました。料理名人のマンマに特産のリキュール、レモンチェッロの作り方を教わり、「買うのより断然おいしい」と友人たちにほめたれたりもしました。

 9月になりフランスに戻った私たちは、少しは都会の空気も吸っておこうと、今度はパリに滞在です。しかしやることはマルシェ巡りに自炊、そして友人宅のパーティーで料理を作るなど、相変わらず(笑)。パリのマルシェは全国からよりすぐりのものが集まり、農業国フランスの実力を見せつけられます。

 秋も深まったころ、趣向を変えてベトナムに移動しました。ホーチミンで借りたアパートにはキッチンがなかったので、すべて自炊のヨーロッパ暮らしから、一転してオール外食。100円、200円で立派に1食食べられるので、材料を買いそろえたり、洗面所で洗い物をする面倒を考えると、信じられないほど安くておいしい外食に頼ることにしたのです。
 2カ月間、毎日2回外食で、あらゆるレベルの食べ物屋に行きました。ベトナムの食堂、レストランのレベルは非常に高いです。中でも屋台みたいなところがいちばん頑張っていると思います。ハノイの安宿の玄関先で早朝から夜中までじっと座って商いをしているカモそば屋さん。山岳地方のリゾート地・サパにある、炭火焼きの屋台街。お昼どき、地元の人でごった返し、観光客はあと回しにされるような定食屋さん……。また食べたいなぁと思い出すのは、そうした無名のお店です。

 あまり観光もせず、昼ご飯を食べながら「夜はなに食べる?」と相談するような9カ月間でした。太ったり、さらに食べ過ぎから胃腸を壊してやせたり、盲腸で入院したりと波乱もありました。でも、その場所に暮らしながらひたすら飲み食いする旅も、なかなか悪くないなぁと、振り返って思うのです。

(ライター/山下 智菜美)



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