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星の降る道も冬から春へ。星空の下を巡る季節
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僕が近年、力を入れて撮っているテーマの一つに「星の降る道」があります。星の降る道、星空へ続く道、星空の元へ連れて行ってくれる道……。学校帰り、仕事帰り、デート帰り……冬の帰り道、白い息を吐きながら見上げた夜空には、いつもオリオン座がキラキラと輝いていました。子供の頃、そうやって道を歩きながら星空を見上げていたこと、それが原体験として残っていて、今でもついつい路上に佇み星空を見上げてしまうのです。
撮影行では雪の降る地域へよく行きますが、冬になると風景が一変し、道の表情も変わります。暗い夜道も雪があると思いのほか明るいことに気付くし、月のある晩には雪の粒が月明かりに反射してキラキラと光り、得も言われぬほど幻想的な表情を見せてくれます。
撮影にはいつも車で行きますが、駐車場からはザックを担いで歩くことがほとんどです。大抵目的のカットを撮りに向かうのですが、道中ふと出会った光景に心奪われてしまうことがままあります。そんなたまたま出会えた光景は、想い出深い特別な一枚になることが多いもの。だから僕は道を歩くのが好きなのです。
いつしか道を撮ることが多くなりました。その先に何があるかはわからないけど、とにかく進んでいく。いつでも見上げればそこには見慣れた星座たちが輝いている。僕の人生をじっと天から見つめててくれている。僕は何かを信仰している訳ではないけれど、時々ふとなにかに守られているような厳粛な気持ちになるのです。
これまでの人生、色んな道があったけどいつも見上げれば星空がそこにありました。余裕がないときはそこに星空があることすら気がつかないでいたような気がします。でも確かに星空はあって、静かに僕を見つめててくれました。ふと立ち止まって星空を見上げる……そんな余裕を持ちたいと思うこの頃です。
各地で桜の開花の声が聞かれるこの時期ですが、フィールドはまだまだ冬の寒さ。雪も多く残っています。冬は大好きだけど、やはり春は待ち遠しいもの。じっと静かに春を待っている道もあります。
夜道を歩く。思わず星空に目を奪われて、電柱に衝突、側溝につまづく……そんな痛い失敗は数知れず。幸い車にひかれたことはありません。くれぐれも余所見にはご注意を!(自戒の意を込めて)
(星景写真家/武井 伸吾)
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