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サルとの笑えない戦い。こんなに身近な鳥獣害
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花火と言えば……あと数ヶ月でやってくる夏の風物詩ですよね! 家族や友達、そして恋人同士で遊べるおもちゃ。甘酸っぱい思い出を沢山持っておられる方も多いのでは?!
そんな花火ですが現在、意外な使われ方が中山間地で大人気! それが、写真の「ひとし君2号」です。
「ひとし君って誰やねん」「なんで2号やねん」と突っ込み所が多いネーミングですが、実はサル追い払い用花火発射器具の名前。世の中にはいろいろな道具があるものですね〜
塩ビパイプにロケット花火を入れ、サルのいる方向に打ちます。ひとし君の威力はすごい! うまくいけばピューと30mくらい飛ばすことができるのです。
そもそも、なぜサルを追い払わなければならないのか!?
その理由は、サルが田畑の農作物を食べたり踏み荒らしたりするからです。新聞やテレビで見たことのある方も多いのではないでしょうか。「鳥獣害」や「鳥獣被害」など呼ばれています。現在、中山間地では大問題。
“サルも生きているのだから、少しくらい野菜を食べても構わないのでは?”と思った方! 問題はそんなに甘くありません。被害金額は年間16億円(平成18年度 サルを含めた全鳥獣では196億円 農林水産省調べ)。
でもお金だけではない! それ以上に深刻な問題があるのです!
さてここで、ちょっとブレイク。
“中山間地に住むお年寄りに聞きました! あなたのお楽しみランキングは何?”
上位にくるものは何だと思いますか?
答えは複数ありますが、“野菜作り”が上位に来ることが非常に多いです。販売しなくても、自分達が食べる分の野菜を作っている方は沢山おられます。いわゆる自給農家ですね。この場合概して、野菜作りをするのはお年寄りです。
「私らが作るトウモロコシや大根を、街に住む子供や孫が楽しみにしてくれてるんや」
「ええ運動になるよ」
「生き甲斐やね」
とは、おじいちゃんやおばあちゃんからよく聞く言葉。
が、サルに食べられることでそんな楽しみがパッと一瞬で消えてしまいます。収穫間近の100本のジャガイモを根こそぎ抜かれたおばあちゃん。それも1時間足らずで。ショックで数日間外出できませんでした……。
このように金銭面はもとより、お年よりの楽しみの喪失も大きな問題です。さらに食料自給率が低下の一方をたどる日本。自給農家の減少も響いてきます。主原因は農業者の高齢化、後継者不在ですが、鳥獣害も一因となっています。
では、どうしたらいいの?! ということですが、残念ながらいい解決方法はまだ確立されていません。ただ、目指すべき形は見えています。それは「人とサルの住み分け」。
それを実現させるためには、とりあえずサルには人里に出てこないよう教えることが必要。すなわち徹底的に追い払うことです。ひとし君2号はそのために作り出されたのですね〜
「サルはだんだん花火に慣れてくるんや。だから連射にするとか、打ち方を変えるとかいろいろ考えなあかん。サルとの知恵比べや」愛用者の1人、北陸地方に住むおじいちゃんの言葉。
このように中山間地ではお年寄り方の地道な作業が続いているのです。
中山間地のお年寄りは大変ですね。と他人事と思った方、もしかしたら今日あなたが食べた野菜は農家の方がサルから一生懸命に守ったものかもしれませんよ!
(田舎のじいちゃんのアイドル/中田 彩子)
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