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[ロンドン通信] 飲んでみる? 初のイギリス産、侯爵の紅茶
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紅茶といえば英国、英国といえば紅茶。インドのダージリン、スリランカのセイロン、「イングリッシュ・ブレックファスト」に使う中国のキーマン……むむむ? と、ふと胸に手を当てて考えてみた。これって「英国産」じゃないんじゃない?そう、これらはぜーんぶ、19世紀に世界を駆け巡り紅茶に情熱を注いだ英国人が、海外で培った産物。英国でブレンドされるけど、産地は海外なのね。
英国人は40%の水分量を紅茶から摂取するそうだ。どこに行ってもマグカップで、ごくごく飲んでね、がお約束。小指を立ててティーカップにソーサーなんて見たことなし。これほどお茶好きのお国柄なのに、純英国育ちの紅茶って、ないわけ? と見渡してみたら、ありましたぁ〜!栽培から加工まで、生粋のメイド・イン・イングランドが。
プライベート・ガーデンとしては英国で最大。1335年から続く、歴史あるファーモス卿一族の私有地として管理されるトレゴスナン・エステートで、「『これぞ、英国産』と称賛される紅茶を」との決意のもと、7年前から紅茶栽培が始まったそうだ。40ヘクタールに及ぶ敷地にある秘密の扉を開けると、柔らかな新緑の茶畑が健やかな輝きを見せている。
えー、紅茶って暖かい所で育つんでしょ。寒すぎなんじゃないの? と思っちゃうだろうけど、 南西部コーンウォールの温暖な気候は、けっこうミラクル。この地方は半熱帯性で、意外な植物がすくすくと育つんですねぇ。2005年についに商品化とあいなり、華麗なデビューを果たしたのです。
そもそも、この庭には200年前からカメリア(椿)が屋外栽培されているのがひらめきの元になった、という気骨のガーデン・ディレクター、ジョーンズ氏。試行錯誤の末、誰も実行したことのなかった茶栽培を実現させた。「カメリアは200種類くらいあるね。茶はツバキ科だから、歴史から見ても、土壌との相性はいいんだよ」と言う。
「おお、ついに英国産が!」という嬉しい驚きは英国人も同じこと。フォートナム・メイソンやアフタヌーン・ティーで有名なクラリッジスなどが、 このサプライズを熱烈歓迎。夜明けの茶摘みから発酵、乾燥と細心の注意を払って開発されたオリジナルブレンドは、化学薬品不使用。質の良い紅茶だけを供する老舗が認めるブランドになった。
英国に旅行予定の人は、お土産にしても素敵だし、日本でも英国フェアなどで扱いがあるようなので、見つけたらチェックしてみるのもいいかも。私はちょっと特別気分のときに、あの新緑に思いを馳せながら、エステートで求めたティーバッグをごそごそ取り出す。そしてやっぱり、マグカップで飲んでいる。
(ロンドン在住フォトグラファー/山内ミキ)
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◇◆参考◇◆
トレゴスナンウェブサイト
http://www.tregothnan.co.uk
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