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ヒッチハイクのチャリンコライダーが行く
「タダ美味」の旅・5「海鮮食べ放題」の巻(前編)
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「大漁ら、大漁ら。カツオに、イカに、キミナゴ、ハマグリ。みんなまとめて喰ってきな」
みんな人気の海の幸。いったい勘定いくらだい?
「勘定なんていらねぇら。短気だけど太っ腹、岩地の漁師のやり方ら。なんなら酒も飲んできな!」
伊豆半島の西の果て、松崎町の岩地にて、『大漁祭り』が開かれる。カツオは刺身、たたき、潮汁、キミナゴ(キビナゴ)とイカはバーベキュー、日本酒などが、おかわり自由で振舞われる。ハマグリの潮干狩り、ところてんの早喰い、ソフトクリームの早喰いといった"喰える"無料イベントもあり。開催日は5月18日(日)。これは行かねば!
僕は今、こうした “タダ喰いできる”お祭りを目的地に、毎月、旅をしている。移動はヒッチハイクと自転車。タダで行ってタダで喰う、というわけだ。
1月は広島でカキを、2月は長野でそばを、3月は山口で河豚を、4月は宮城で山菜をタダ喰いしてきた。この他にも幾多のタダ喰いをしてきたが、おかわり自由を宣言している祭り初めてだ。この大盤振る舞いは、祭りを開催する岩地地区の“漁師気質”から生まれたらしいのだが……。
断崖と峠に囲まれた入り江の街、岩地。土地に恵まれないうえに、狭い湾には高級魚が生息しておらず、この地に生まれた男たちは生活の糧を外海に求めた。後に岩地は、カツオ、マグロ、サンマなどの遠洋漁業の盛んな街として発展を遂げることとなる。
この頃、初カツオが揚がると、漁師たちは海の恵みに感謝し、近隣の村々へお裾分けを行った。この風習が時代の変化とともに大漁祭りとして残ったのだ。代表者の斉藤さんは、「岩地で培われた漁師の心意気を、祭りの実行により継承していきたい」と意気込む。開催は今回で31回目。当日の振る舞いは地元の小中学生によって行われる。
振舞われるニアイナマスはカツオのたたきに似た郷土料理。頭を落とし、2枚(か3枚)におろし、藁の火で軽くあぶる。生焼けくらいで火からおろし、包丁のみね(背側)でぶつ切りにする。切断面をあえてきれいにしないことで味わいが増すのだ。これに塩を軽く振り、ツワブキの葉で作った器に入れて食べる。
余った部位は潮汁にして振舞う。醤油や味噌を入れず、カツオそのものの味を楽しむ。
バーベキューで振舞われるキミナゴは11月〜5月に漁が行われる岩地の特産物。黒潮に乗って南方からやってきたキミナゴが、スズキなどの回遊魚により湾へ追い込まれたところを狙い、地引網で一斉に引き上げる。岩地海岸の白い砂浜が月明かりに照らされる日、その光に誘われるかのように湾内へ集まってくるのだとか。
男性は船に乗り網をかけ、女性は浜で網を引き、住民総出で行われる。この作業が岩地に団結力を生むのだ。
潮干狩りに使われるハマグリは、岩地海岸の過去の名産品。砂浜が生産に適していたため、養殖が盛んに行われた。しかし、観光が主産業となった現在、伊豆有数の海水浴場としてその役目を代えている。
観光の軸となる温泉さえも無料で開放してしまうのが岩地流。祭り当日、会場となる岩地海岸には漁船を使った露天風呂が設営される。
漁業の街から温泉の街へと変化を遂げた岩地地区だが、その太っ腹の気質は現在も変わっていないようである。
※振舞われた料理の味や食感、旅の様子等のレポートは、後日改めてairBE-PALで配信致します。
※今回の旅は、5月16日(木)前後に東京を出発する予定です。詳細はリアルタイムで更新しているブログにて報告いたします。
(ヒッチちゃりだー/村田 貴紀)
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◇◆DATA◇◆
『大漁祭り』
日程:2008年5月18日(日)
時間:10時〜12時(食材がなくなり次第終了)
会場:岩地海岸
連絡:松崎町観光協会
電話:0558(42)0745
◇◆人物(プロフィール)◇◆
ヒッチちゃりだー/村田貴紀
大学卒業後、電機メーカーに就職するが早期退職し、ヒッチハイクと折りたたみ自転車で日本一周の旅に出る。その経験を元に、『寝床の値段』(東京☆一週間・関西☆一週間/講談社)、『ヒッチハイク先生からのお手紙』(不二家Webサイト)、『1日10秒の四字熟語塾』(AOLダイアリー)等の旅コラムを連載。BE-PALでは記者を務めるなど、現在はフリーライターとして活躍中。
■HP:http://tabi.cc/
■旅ブログ:http://ameblo.jp/kuinige/ ☆メッセージ書き込み歓迎!!
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