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ついに成功!八重山のツバサハゼを撮影しました


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 日本の淡水魚を撮影し始めた頃は、あらゆる魚が見たことも無いものばかりでしたが、この仕事を長年続けていると、ほとんどの種を見ることができたし、撮影にも成功しました。しかしそうはいってもいまだに撮影できていない種ももちろんいます。今回撮影してきたツバサハゼもその一つ。海外では東南アジアに広く分布しているようですが、国内では沖縄県などから知られるだけです。しかもそれなりにまとまった数がいるのは八重山の島だけでしょう。
 そこで今回は、国内で最もツバサハゼが確認されている河川が多い、西表島に行くことにしました。淡水魚の撮影では石垣島には何度か訪れたことがありますが、西表島は初めて。どのような島で、どんな川が流れているのか全くわからないので、初日はロケハンに費やすことにしました。

 さて島内をレンタカーで回ってみると、川へのアプローチが難しい島だということがわかります。これまで回ったことのある国内の川は、地域に関係なく川伝いに林道がついていることが多いのですが、西表島は海岸線にそって道路があるだけで、山に入る道がありません。そこでまずは友人から聞いていた、ツバサハゼがわりとよく見られるという川に潜ることにしました。
 友人の話では、この魚は滝の落ち込みの白泡がたっているような場所の岩盤に張り付いていることが多いとのこと。とにかくそのような所を中心に探しながら、川を遡行していきますが、ツバサハゼの姿は一向に見当たりません。川の雰囲気は申し分ないように思うのですが、気配さえ感じられないとさすがに焦りが出てきます。結局2時間ほど探した所で断念し、夜の撮影にかけることにしました。

 一旦食事に戻り日没を待って再び活動を開始。ちょうど新月だったこともあり、辺りは真っ暗。どこの川でもそうですが夜の川に潜るのはあまり気持ちのいいものではありません。なんとなく不気味というか、独特の怖さ(危険という意味ではなく)があります。
 昼間目星をつけていた淵に潜ってみましたが、なかなかツバサハゼは見つかりません。ここまでしてだめだと、根本的に何かが間違っているのかもしれない。そう思った矢先に同行していた友人がライトを回して合図をしてきました。急いで駆け寄るとライトの明かりにツバサハゼが照らされています。しかも淵の底でじっとしていて、逃げる気配が全くありません。早速水中カメラを構えシャッターを押しますが、ストロボの発光にも動じることなく、あっという間にフィルムを撮りきってしまいました。その後さらに同じ淵でもう一匹のツバサハゼを見つけ、こちらも満足いくまで撮影。撮影初日でほぼ目的が達成できた、とても幸運な一日でした。

 翌日はせっかくなのでセマルハコガメを探しに早朝から活動開始。昼間は干潟でミナミコメツキガニを撮影。さらにその後は友人たちの案内で石垣島の川や山の探索。コノハチョウもバッチリ撮影でき、八重山での撮影は大満足で終了しました。

(カメラマン/松沢 陽士)



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