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霞ヶ浦で増えているタナゴ『カネヒラ』
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タナゴ釣りといえば冬の風物詩。関東地方を代表するタナゴの釣り場である霞ヶ浦では、湖や流入河川、ホソと呼ばれる湖岸水路にたくさんの釣人が竿を出します。ところが最近はその霞ヶ浦に、夏に釣りシーズンを迎えるカネヒラというタナゴが増えています。カネヒラはふだん、沖合いに広範囲に散らばって生活しているのか、狙っても簡単に釣れるものではありません。しかし秋の産卵に先駆けて、夏のうちに湖岸付近にやってくるため、これからの時期にポイントを押さえて狙えば、釣る事はそれほど難しくありません。
カネヒラのポイントは湖岸に石が積んであるような場所です。なぜそのような場所を好むのかというと、どうやら餌が関係しているようです。カネヒラはコケを好んで食べる魚です。水槽で飼育していると、ガラス面に生えるコケをよく食べるため、鮎のハミ跡のような模様が水槽いっぱいにできるほどです。湖岸の石積みには、表面にコケが生えるため、カネヒラが集まるようです。また石積み以外では、ドック(船着場)にある船を上げ下ろしするためのスロープも、コケがよく生えるためにポイントになります。
カネヒラは国内に分布するタナゴの仲間の中ではもっとも大きくなる種類の一つで、さらにオスの婚姻色はとても鮮やかなため、釣魚や観賞魚として人気があります。産卵期のピークを迎えたオスが見せる婚姻色は息を呑むほどの美しさで、人気があるのもうなずけます。しかしカネヒラが霞ヶ浦で増えていることを手放しに喜ぶわけにはいきません。それはカネヒラが霞ヶ浦にはもともと分布していない国内外来種であり、霞ヶ浦に在来の淡水魚にどのような影響があるか分からないからです。
タナゴのように他種を襲うことの無いおとなしい魚が、在来種を減少させることがあるのでしょうか。実は霞ヶ浦には他にもオオタナゴやタイリクバラタナゴなどの国外外来種も棲んでいます。特にオオタナゴは2000年ごろから生息が確認されていますが、わずか数年で霞ヶ浦全域に見られるほど数が増えています。オオタナゴが確認された当時、体の大きなオオタナゴが、タナゴの仲間が産卵に利用する二枚貝を占有してしまうのではと懸念されていました。そして今、オオタナゴの増加にともなう在来のタナゴ減少のシナリオが、現実のものとなりつつあるように感じます。
しかしそうは言ってもやっぱりカネヒラのようにきれいな淡水魚を飼ってみたいという方には、採集して飼育することをお勧めします。外来種の飼育というとどうも後ろめたい感じがしますが、外来生物法などの法律で禁止された生物でなければ、自宅の水槽で飼育することには何の問題もありません(滋賀県ではタイリクバラタナゴ、オオタナゴの飼育には許可が必要です)。問題なのはそれらが野外に導入されることであって、しっかり管理されている水槽での飼育は、ペットショップで売られている観賞魚の飼育と変わりません。カネヒラは飼育が容易ですし、婚姻色が出たオスが水槽を泳ぐ姿はなんと言っても見応えがあります。
(カメラマン/松沢 陽士)
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◇◆お知らせ◇◆
「airBE-PAL」は2008年8月31日を以って終了することになりました。
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31日まで、まだまだ新鮮な記事を配信し続けます。最後までお楽しみに。
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