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暑気払いには土用餅! なんです
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夏真っ盛り、連日の猛暑に汗はべっとり、体はぐったり、気持ちはへったりとしてしまっている人も多いのでは。暑気払いと言えば「土用丑の日の鰻」が有名だ。土用の丑の日(今年は7月28日)に鰻を食べる風習が始まったのは江戸時代から。元々、真夏の暑さがピークとなる丑の日に「う」のつくものを食べて精をつけるという風習があり、「うどん」でも「瓜」でも何でもよかったのだが、江戸時代の発明家・平賀源内が土用丑の日には鰻、と言い出し、それがいつの間にか定着した。
確かに「う」のつくものなら何でもいいと言われるより、精がつくという鰻の方が説得力はある。とは言うものの、今年は鰻に頼るのはちょっと心もとない。なにせ、平成11年以来6年ぶりの価格高騰を記録しているから。詳しいことは分かっていないが、黒潮の大蛇行が原因で、日本近海で鰻の稚魚の捕獲量が激減し、例年より割高になっているとか。そのため、鰻専門店でも入手困難に陥り、値段を上げるかサイズを小さくするかで対応している店が多いらしい。
そんなわけで、今年の夏は鰻にばかり頼っていても乗り切れない。そこで登場するのが「土用餅」。暑さに負けないようせっせと食べるべきは、意外や意外、あんころ餅なのだ。「土用餅」とはその名の通り、土用に食べる餅のこと。起源は古く、平安時代の公家の間では、滋養強壮のあるガガ芋の葉の煮汁で餅米粉を練って丸め、味噌汁に入れたものを土用入りの日に食べれば暑気あたりしないと信じられていた。これはむしろおかずに近いが、江戸時代中期になると餅を小豆餡で包んだおやつ感覚のあんころ餅に変わった。こっちの方が、ガガ芋の煮汁味よりおいしいかったということか。
小豆は小指の先ほどもない小さな粒のくせに、栄養価の高い優れた健康食材だ。鉄分が多く低血圧に効果があるし、含有成分のサポニンには緩下作用があるため便秘にも効く。二日酔いで吐き気がする時には、小豆の煮汁が血液を浄化してくれる。餅はもちろん、精力アップの代表食品だ。そんなわけで、暑気払いには土用餅。
地方によってバラエティは様々だが、この時期になると土用餅のチラシを張り出す和菓子屋さんが街角にちらほら。老舗はもちろん、スーパーなどでも入手できる。ちなみに、今年の夏の土用は7月19日〜8月6日まで。土用の間は毎日あんころ餅を食べてもいいわけで……。
(ライター/平松温子)
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