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世界遺産のクルシュー砂州でワカサギ釣り
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ロシアと二分された半島、クルシュー砂州。リトアニア側の主たる村はニダといい、夏には観光客が押し寄せますが、冬の砂漠は人も動物もなく……足跡だけが残るのみ。リトアニアのサハラと呼ばれているこの砂漠、この3キロ先はロシア国境。西岸は、昔から琥珀が打ち上げられることで有名です。
伝説では、海の女神が漁民達に守られた港をと、エプロンに包んだ両手一杯の砂で半島を形作ったのが砂州の始まりだとか。この女神さん、ついでにバルト海に琥珀も撒いてくれたのかも。
その砂漠を見ようと歩いていると、凍結した湾に釣り人を発見しました。しかし彼らはアリンコ並みの小ささ、遥か遠く……。ここはぜひ、釣りの成果を冷やかしに行きたい私ですが、それとは裏腹の腰は見事にヘッピリ。そろそろと歩みを進める足下で、氷がピキピキと音を立てます。と、横をバイクがぶぉおーん!と疾風のように走り去りました。少年達もスケートをがつがつ氷に当てながらホッケーを遊び出したではありませんか。ちょっとちょっとぉ、割れるでしょーが!!ん?大丈夫じゃないの…だってバイク、だよ。
釣れますか〜? と世界共通言語、笑顔でジェスチャーすると、指差してくれたのはフローズンワカサギ一匹。あのー、2人でこれだけ?この人は6つも穴を開けて、カラフルな竿を差しているし、こっちのおじさんは手作り風コルク付きの竿でどっかり腰を据えているというのに。それでも明鏡止水の心意気は大切と、穴が凍らないように、網杓子で 穴から薄氷をすくうのを手伝ってあげたりして、待ちます。
しかしどんなに着込んでいても、だだっ広い氷の上は寒い! 今回愛用のニコンD70も液晶のレスポンスが極端に遅くなってきています。あー、ギプアップ!
彼らも帰り支度を始めました。いやはや今日は釣れないわいと、しかしおじさん、はにかんだ笑顔がとっても魅力的なのでした。
(ロンドン在住フォトグラファー/山内ミキ)
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