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南極・昭和基地の手紙・5
『真冬の南極で冬至のお祝い』


●こちらは日本の夏まつりの情報。東京上野では「うえの夏まつり2007:納涼大会」が7/14(土)〜8/5(日)まで開催します。パレードやとうろう流し、納涼ライブなど、暑い夏のイベントがたくさんあります。
 6月22日は日本では夏至でしたね。南半球の南極、昭和基地では反対に冬至を迎えました。冬至の時にはミッドウインター祭というお祭を催すのが伝統になっています。
南極で過ごす1年の中で、最大のイベントです。

 冬至を祝うのは昭和基地ばかりでなく、南極で越冬している外国の基地も同様です。よその基地からたくさんのグリーティングカードが届きました。ブッシュ大統領から南極での研究を奨励するメッセージも。また、中にはディナーのメニュー付き招待状を送ってきたところもあります。数千km離れているので、実際に訪問するわけにはいきませんから、一種のジョークですね。昭和基地のわれわれも、張り切って意匠を凝らしたカードを作って贈りました。

 南極観測隊にお盆休みはありません。きっとそのかわりに、それから一日中暗く、遠出もできず、気分がふさぎがちになる極夜の真っただ中で、パーッと騒いで愉快にやろうという意図から始められたお祭なのでしょう。

 昭和基地で毎年恒例になっているのは、スポーツ、クイズ、ゲーム、演芸大会などです。今年は、綱引き、卓球、ダーツ、ビリヤード、風船大爆発ジェスチャークイズ、イントロ当て早押しクイズ、仮装コンテスト、落語、バンド演奏、自主制作映画上映、もちつき、わんこそば大会を催しました。3週間前から企画を練り、練習や装置、飾りつけなどの準備を重ねてきました。全員が参加して、居住棟のフロア対抗で各種目の総合得点を競い合ったため、応援合戦など、大変な盛り上がりようでした。

 隊員のみんなが一番楽しみにしていたのは、昔からの伝統であるフランス料理フルコースと露天風呂です。南極でそんなことができるの、と驚かれるかもしれませんが、いずれも本格的なものでした。フランス料理は、一人一人にメニューととっておきのナフキンが用意され、全員正装して着席。この日のためにシェフが数日がかりで腕によりをかけてくれました。
 露天風呂は、外気温約マイナス20℃なので、雪上車のエンジンを使い、丸1日かけてお湯を沸かしました。南極では水が貴重なので、露天風呂も基地内の通常の風呂と同じく、循環式風呂です。大工・富樫さんの指揮の下、みんなで雪を掘り、木枠を設置し、断熱材とスノコを敷いた苦心作です。20人もの隊員が一度に入れる大露天風呂でした。とても温まるので、50m離れた基地の建物まで、タオル1枚で湯冷めすることなく悠々歩いて戻れます。

 今年はあいにく大型ブリザードの襲来で、開会式の花火や重機によるワインセレモニー、ダンプを使ったアップダウンクイズなど中止になってしまった催しもありました。でも、嵐にも負けず、思い切り楽しんで盛り上がったことで、いっそう隊の絆が深まったようです。

(南極観測隊員/志賀 尚子)



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