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“スキーで歩いて南極点へ”ツアー顛末記4
ついにハーキュリーズ湾出発


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 南極大陸は北極と違って、陸地のある大陸です。極度の低温によりほとんどが氷で覆われていますが、山もあり、氷床の下にはいわゆる陸地がちゃんとあります。氷は厚いところで4776m、平均高度は2000m。世界一高い大陸なのだそうです。
 そして私たちの出発地点は南緯80度。橇と一緒に乗ってきたツインオッター機を見送って、急に放り出された何もない世界に戸惑いながらも、とりあえず飲んだり少し食べたりしてから、11/28の昼12:30頃ついに南極点目指してスタートを切りました。といってもファンファーレもなく、盛大な決起式もなく、ただなんとなく歩き始めるのです。

 この日は4時間ほどの行動予定。最初はほとんどのチームが目印とする二つの山の間を目指して進みました。途中から結構な登りにかかりますが、30〜40分おきくらいに止まって、水を飲んだり、いろいろ調整したり、ちょっと食べたり。スピードはゆっくりですが、私には結構応えました。それはここ2ヶ月半ほどほとんどまともなトレーニングをしなかったからでしょう。他の3人は多かれ少なかれ、時間をかけて準備をし、体を鍛え、そして最も有効なトレーニング、タイヤ引きをやっていたようです。しかし私は……、まず8月末に調子を崩したため、遠征参加の自信が持てず、参加決定が9月末までずれ込みました。

 11/20予定の南極大陸への飛行便に合わせてチリに入るのなら遅くとも日本を発つのは11/15。準備期間は一ヵ月半でした。この間に様々なことを調べ、機材を揃え、装備を整え、ありとあらゆる準備に駆けずり回りました。最も苦心したのは、やはり資金でした。
 これもいくつかの企業や多くの方々のありがたい支援によりなんとか出発にこぎつけましたが、トレーニングの余裕は全くありませんでした。
 これは十分予想されたので、プンタアレナスで何度も繰り返したチームの打ち合わせの時にみんなに説明しました。最初の2、3日はきっととても疲れて、みんなから遅れるだろうこと、それから徐々に体調は上がってくればすぐに追いつくだろうこと、どうか心配したり、風の吹く寒い中無理に待ったりしないでね、と。みんな理解して受け入れてくれました。

 最初の夜は夕食を食べるとすぐに眠くなり、さっさとテントに引き上げると、ウトウトし始めました。ちなみにテントは2張りで、大きいほう(ここで4人が集まって食事などをします)にジョンとピーター。そして私とキャメロンが小さいほうのテントに一緒に入ります。まずはすばらしい滑り出しでした。

 南極名物の風はさほど強くなく、5〜12ノット。太陽が輝き、空はどこまでも青く、あくまでも澄んでいます。正直暑いくらいでした。4日目にはパトリオットヒルズに着く予定なので、予備の食料を入れても6日分の荷物。みんなの橇は軽く、雪も固く締まっていてスキーも橇もよく走り、快調そのものでした。とりあえずひと安心。

(登山家・ライター/續 素美代)



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