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神秘の巨大花、ラフレシアに出会って


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 世界で最も大きいといわれ、1990年、大阪花博で、最も注目を浴びた花、「ラフレシア」。花博に行けなかった、その時から「ラフレシア」は私にとって最も見たい花になりました。
 そして、その憧れの花をとうとう見ることができました。場所はマレーシア・ボルネオ島、東南アジア最高峰キナバル山の麓にあるポーリン温泉の近くの民家の敷地。ありがたいことに、想像していたジャングルの奥地ではありませんでした。
 ツアーのガイドさんがキナバル公園の事務所でラフレシア情報を仕入れてきてくれて、温泉から少し離れた民家に行ってみると、入り口にラフレシアの大きな看板。お金を払ってから、その家の人が案内してくれました。人一人が歩けるようなやぶの中の道を案内してもらって、徒歩10分。木や草が生い茂る薄暗い中に、葉も茎もない大きな花が、ドカンと咲いていました。咲くというより、置いてあるという表現の方があっているかもしれません。咲いているラフレシアの大きさは直径4、50cmほどで「ラフレシア・ケイティ(Rafflesia keithii)」という種類。

 ラフレシアは花粉を運んでもらうハエを呼ぶため、すさまじい腐敗臭がすると聞いていたのですが、まさしく百聞は一見にしかず。驚いたことに、1mぐらいまで近寄っても、悪臭はせず、ハエも1匹だけしかいませんでした。覚悟していたので、ちょっと拍子抜け。そのせいか、死肉にたとえられる赤に白のまだら模様の厚い花びらも、不気味に感じませんでした。ここサバ州には、もう2種類のラフレシアがあるそうですが、花の直径が1.5mほどになるという世界最大の花、ラフレシア・アーノルディはないそうです。

 さて、ラフレシアはこの場所に行けば、いつでも見られるというわけではないのが、幻の花といわれる由縁。ラフレシアはブドウ科のつる植物、ブドウカズラ類の根に寄生している寄生植物なので、このブドウがないとまず、出てきません。そしてつぼみができてから開花まで、種類によって12ヶ月〜16ヶ月かかるため、いつ咲くかわからず、咲いても1週間もしないうちに枯れてしまうのです。
 ちょうどこの咲いたラフレシアの横に朽ちかかっているラフレシアが二つ、そして握りこぶし大ともう少し小さめの2つのつぼみを見ることができました。つぼみはまるで、動物の卵かキノコのようで、つぼみだと普通は気付かないでしょう。完全な花からつぼみ、枯れたのまで見られたのは、とてもとてもラッキー、うれしくて小躍りしたいぐらいでした。

 このラフレシア、解明されていない点が多いそうですが、地元の人は昔からつぼみを薬として用いており、内臓損傷に効果があるとされ、出産後の女性の回復などに用いられてきたそうです。この一見グロテスクな植物をはじめて口にした人はどんな思いだったのでしょう。

 まだまだ私たちの知らない秘密が隠されているラフレシア。きっとこのラフレシアを育んだ森には、誰も知らない沢山の宝物があるにちがいありません。そんな動植物の宝庫を動植物のため、人類のために、未来に残していきたいなと改めて思いました。それにしても、本当にうれしかったなぁ。

(新米母さんライター/半谷 美野子)



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