 |
 |
だれも知らない熊野古道を巡る旅
|
紀伊半島南部に位置する熊野地方は、「木々が鬱蒼と茂る、果てしなく山々がつづく地」と昔からいわれている。ときには、「陸の孤島」とも呼ばれることも。温暖多雨の気候に育てられた豊かな森。豊かな森を源に持つ美しい川。そうした自然の色合いの濃い山々がつづく土地だが、けっして未開の地ではない。
熊野は古くから神々の住む聖地、あるいは再生の地として崇められてきた。厳しい道を乗り越えて、大自然の中にある再生の地・熊野へ詣でることで、来世の幸せを神々に託すという信仰が生まれたのだ。だから、ここには古い古い道がある。熊野古道と呼ばれる道だ。2004年7月、紀伊山地の霊場と参詣道は世界遺産として登録された。
ここ数年、すっかり熊野古道やそれを取り巻く和歌山の自然に入れ込んでおり、毎年のように訪れている。いや、多いときには年に2回も3回も。たしかに「陸の孤島」と呼ばれることもあるが、じつは東京からはそれほど遠くない。
1日3便ある南紀白浜行きの飛行機を使えば、熊野古道の玄関口の新宮までは3時間ほどでいく(JR併用)。朝、8時30分の羽田発に乗れば、昼には熊野古道を歩けるし、帰りは、夕方まで遊んで、白浜発午後7時15分に乗れば、8時20分には羽田だ。
飛行機ばかりではなく、新幹線と特急を利用すれば、約5時間。朝いちばんに乗れば、やはり昼には着くし、新宮を夕方出発すればその日の夜に東京へ着く。というわけで、意外と近いのだ。さらに、ありがたいのは東京−新宮を往復している深夜バスもある。もちろん、飛行機や新幹線利用に比べれば、うんと安い。
和歌山県田辺市本宮町をベースに、この熊野の自然と文化にふれつつカヤックやトレッキングなどのアウトドア・ツアーを企画・開催している「くまのエクスペリエンス」の上野勝美と、昨年の秋、熊野古道のいろんなところを巡ってみた。
熊野古道を歩き、自転車で走り、熊野川をカヌーで下ってみた。熊野川の一部も熊野古道のひとつとして登録されている。世界でもめずらしい世界遺産の川なのだ。
そんな日々で思ったことは、どうやらここには太古の時間が流れているらしい、ということだ。日本の森と川の原風景が残っている。そして、神々の宿る土地でもある。信仰心のない僕でさえ、そんなふうに思ってしまうのだった。
というわけで、昨秋の熊野古道巡りにつづき、この春も世界遺産の古道を歩き、カヌーで川を下り、という旅をしてみようと考えたのだ。「くまのエクスペリエンス」のツアーという形ではあるが、参加者がだれもいなくても、上野かっちゃんとふたりで出かける予定だ。どこへ行くかは、その日の天候や状況次第。だれも知らない熊野古道を、僕たちなりのルートと方法で巡る予定だ。
つぎの週末、世界遺産の古い道や清流をいっしょに巡ってみませんか?
(法螺吹き男爵/堀田 貴之)
------------------------------------------------------
◇◆DATA◇◆
日程:5月24日(土)〜25日(日)<海山川のタルサタイム旅『熊野古道、春の変』>
集合:5月24日(土) 午前9時 JR新宮駅
解散:5月25日(日) 午後4時(予定) JR新宮駅
最小催行人数:0人(ようするにわれわれだけでも行く予定)
参加費:1泊2日 25,000円(ガイド料、1泊の宿泊、4食、車の移動経費、保険料)
◆昨年11月開催の様子は、
「もういちどビーパル」内「おとなのずる休み」<2007年12月20日更新号>
晩秋の熊野古道を訪れてみた「地球上でただひとつの世界遺産の川」
*飛行機の便数や運行状況は季節によって変わります。
|
|